魔法の国  第一章 おれは使い魔 「あんただれ?」  抜けるような青空をバックに、才人さいとの顔をまじまじとのぞきき込んでいる女の子が言った才人と年はあまり変わらない黒いマントの下に、白いブラウス、グレーのプリーツスカートを着た体をかがめ、あきれたように覗き込んでいる  顔は……可愛かわい桃色がかったブロンドの髪と透き通るような白い肌を舞台に、くりくりと鳶色とびいろの目が踊っているガイジンみたいだというかガイジンである人形のように可愛いガイジンの娘さんであるいや、ハーフだろうか?  しかし、彼女が着ているのはどこの学校の制服だろう見たことない  才人はどうやら仰向あおむけに地面に寝転んでいるらしい顔を上げて辺りを見回す  黒いマントをつけて、自分を物珍しそうに見ている人聞がたくさんいた豊かな草原が広がっている遠くにヨーロッパの旅行写真で見たような、石造りの大きな城が見えた  まるでファンタジーだ  頭痛がする才人は頭を振りながら言った 「誰って……俺は平賀ひらが才人」 「どこの平民?」  平民、なんだそれは周りを囲んだ少年少女たちも、彼女と同じような制服を着て、手に何か棒のようなものを持っている  アメリカンスクールにでも迷い込んでしまったんだろうか 「ルイズ、『サモン・サーヴァント』で平民を呼び出してどうするの?」  誰かがそう言うと、才人の顔をじっと覗き込んでいる少女以外の全員が笑った 「ちょ、ちょっと間違っただけよ!」  才人の目の前の少女が、鈴のようによく通る上品な声で怒鳴った 「間違いって、ルイズはいっつもそうじゃん」